家族のサイズが小さくなったことで、日常的なコミュニケーションの頻度や親族間の関係性にも大きな変化が生じています。家族関係の希薄化の原因として挙げられるのは、共働き世帯の一般化による時間的ゆとりの喪失、都市化に伴う地域コミュニティの消滅、そしてスマートフォンやSNSの普及によって「家族全員で同じ時間を共有する機会」が減少した点です。
こうした状況下で、少子高齢化が家族に及ぼす影響は深刻度を増しています。少子化によってきょうだいや親族の数が減少し、1人の子どもにかかる親の介護負担や相続問題が極端に重くなる「介護クライシス」や「老老介護」「認認介護」が多発しています。育児と親の介護が同時にのしかかる「ダブルケア」に直面する40代・50代も増加の一途を辿っています。
さらに、経済格差の固定化が家族間の世代間連鎖を生む「教育格差」や、80代の親が50代の未婚・無業の子を養う「8050問題(現在では9060問題)」など、現代日本の家族問題は家族内部だけで抱えきれる限界を超えています。「家族の面倒は家族が見るべき」という過度な自助努力の期待が、家庭を追い詰める要因となっています。