世界各国を見渡すと、それぞれの国が自国の誇りや産業、文化を象徴する鉱物を国石(National Gemstone / Mineral)に定めています。代表的な国の例を整理しました。
- アメリカ合衆国:サファイア(知性と誠実の象徴。州ごとにも細かく州石が制定されている)
- イギリス:ダイヤモンド(王冠を飾る至高の輝きと揺るぎない王権の象徴)
- オーストラリア:オパール(世界シェアの大部分を占める圧倒的産出量を誇る)
- ミャンマー:ルビー(「モゴック産ピジョンブラッド」をはじめとする最高峰の産地)
- 中国:玉(ギョク / ネフライト・軟玉)(数千年にわたり徳の象徴として愛される精神的支柱)
- ギリシャ:サファイア(エーゲ海の青を彷彿とさせる神聖な石)
- コロンビア:エメラルド(最高品質の緑柱石を産出する南米の至宝)
このように、産出量で圧倒する鉱物を選ぶ国もあれば、王室の伝統に根差した宝石を選ぶ国もあります。その中で日本が選んだ翡翠は、「列島の地質学的誕生の記憶」と「縄文人のスピリット」を同時に宿す、世界でも極めてユニークな国石といえます。