その正体は、関西の一大拠点である「京都駅」だ。驚くべきことに、連続した一つのホームの縁端(ホームエッジ)として計測される全長は、なんと558.4メートルにも達する。これは一般的な16両編成の新幹線(全長約400メートル)を余裕で飲み込み、東京タワー(高さ333メートル)を遥かに凌ぐ規格外の長さである。
なぜこれほど巨大な長さが必要だったのか。時計の針を高度経済成長期へと巻き戻すと、その理由が見えてくる。当時、東海道本線を中心とする長距離特急や寝台列車、さらに荷物列車が頻繁に行き交う中で、ホームの容量不足が深刻な課題となっていた。限られた敷地の中で複数の長編成列車を効率よく捌くため、線路に沿ってホームをどこまでも延伸する設計が採用されたのだ。単に列車を停めるだけでなく、優等列車の退避や荷物積卸の作業スペースを一直線上に確保するという、当時の現場における切実な要請が生み出した至高の工夫だった。