顔の立体感を議論する際、まず明確にすべきは「鼻のどこの高さを指しているのか」という定義です。解剖学や生体計測学においては、目と目の間にあるくぼみである「鼻根部(びこんぶ/ナジオン付近)」と、鼻の先端である「鼻尖部(びせんぶ/プロナザーレ)」の2箇所で突出度を測定します。
産業技術総合研究所(AIST)の人体寸法データベースや形成外科学分野の臨床実測資料によると、日本人の鼻の高さ平均は欧米人と比較して骨格構造そのものが異なります。鼻根部から鼻先までの高さについて、男女別の詳細な実測値は以下のとおりです。
鼻根部の数値に注目すると、日本人は目頭を結んだ基底ラインからわずか5ミリ前後の隆起しかありません。欧米人のように鼻根部が額から真っ直ぐ立ち上がる骨格を見慣れていると「平坦すぎる」と感じがちですが、東アジア人の解剖学的スタンダードから見れば、5ミリから6ミリの立ち上がりこそが極めて自然な生理的数値です。