肌の美しさに対する価値観は、映像メディアの進化とともにダイナミックに変容してきた。かつて映画『SAYURI』が描いた神秘的で陶器のような白肌像は、西洋から見た東洋の美の象徴として世界に強烈な印象を与えた。しかし今、映像世界が映し出すリアリティは大きく変わりつつある。
Netflixで話題を集める海外コスメドキュメンタリーや、NHKオンデマンドで配信されている最新の美容ドキュメンタリー番組では、画一的な「白さ」の追求から「多様な素肌美」へのパラダイムシフトが克明に描かれている。フィルター越しで作られた虚構の肌色ではなく、個々の肌が持つ固有のグラデーションや質感そのものを尊ぶ風潮が、世界的なメインストリームになりつつあるのだ。