ブームの発火点として無視できないのが、X(旧Twitter)を中心としたSNSの拡散力だ。タイムラインを埋め尽くすハッシュタグや、15秒のショート動画に乗って瞬く間に広がるミームは、若者層を中心に爆発的な熱量を生み出した。テレビを介さずとも、SNSのアルゴリズムに乗ることで誰もが同じ言葉を口ずさむ構造が完成している。
デジタル空間で生まれた言葉は、瞬く間にリアルのストリートへと滲み出し、現代のポップカルチャーを形作っていく。単なるネットスラングにとどまらず、一般の会話や企業の宣伝文句にまで浸透したフレーズの数々は、タイムラインの「いいね」の数だけでは測れない社会現象としての深みを持っていた。