『レ・ミゼラブル(フランス語で「哀れな人々」「惨めな人々」の意)』の物語は、ひとつの出会いが次の運命を手繰り寄せるドミノ倒しのような構造を持っています。まずは、物語の中心となる主要人物たちの相関関係を整理します。
【主要登場人物の相関関係マップ】
- ジャン・バルジャン(元囚人・市長) ⇄ ジャベール警視(追跡者)
法の正義を絶対とするジャベールが、仮釈放中に姿を消したバルジャンを生涯にわたって執拗に追跡する対立関係。 - ファンティーヌ(薄幸の母) ➡ コゼット(娘)
未婚の母として娘を育てるため身を粉にして働き、病に倒れる直前にバルジャンへ愛娘の養育を託す。 - テナルディエ夫妻(宿屋の強欲夫婦) ⇄ コゼット/ファンティーヌ
コゼットを預かりながら虐待し、ファンティーヌから法外な養育費を巻き上げていた搾取関係。 - テナルディエ夫妻 ➡ エポニーヌ(長女)/ガヴローシュ(息子)
夫妻の子供たち。エポニーヌは後にマリウスに恋をし、ガヴローシュはパリの路上で逞しく生きる。 - コゼット ⇄ マリウス(学生革命家) ⇄ エポニーヌ
マリウスとコゼットの相思相愛に対し、エポニーヌはマリウスへ届かぬ片想いを捧げる切ない三角関係。 - アンジョルラス(学生リーダー) & ABCの友 ⇄ マリウス
王政打倒と民衆の解放を掲げて蜂起する学生革命結社。マリウスも同志としてバリケードへ向かう。
このように、バルジャンを中心に据えながら「宿命のライバル」「母子の絆」「若者たちの純愛と革命」という3つの大きなドラマが同時並行で進行していきます。