大きな転機となったのが、Netflix Japanが手がけたメガヒットドラマ『全裸監督』への監督・脚本としての参加だ。狂乱の80年代AV業界を描く超大型作品において、彼女は女性ならではの視点と持ち前の泥臭い演出で物語に重厚な深みを与えた。男たちの野望が渦巻く狂騒劇の裏側で、女性たちの傷つきと矜持をどのように画面に刻むか。その緻密なコンテ割りや現場での粘り強い対話は、今もスタッフの間で語り草になっている。
続いて発表された長編映画初監督作『タイトル、拒絶』では、デリヘル店舗で働く女性たちの日常と葛藤を容赦ない解像度で描き出し、高い評価を獲得した。本紙の独独占取材に対し、制作スタッフは「山田監督はキャストに単なる演技を求めない。その人物がどう生きてきたかというバックボーンを徹底的に議論し、血の通った生の人間としてカメラの前に立たせる」と証言する。キャストの感情の奥底を引き出す圧倒的な情熱こそが、彼女の真骨頂なのだ。