この大会の熱狂は、テレビ画面を通じても全国のお茶の間にダイレクトに届けられた。NHKの生中継や、朝日放送テレビが夜に放送した『熱闘甲子園』などのダイジェスト番組は高視聴率を記録し、列島中が熱狂の渦に巻き込まれた。スポーツメディアは連日、田中将大をはじめとする球児たちの躍動をトップニュースで報じた。
当時の映像アーカイブを見返すと、カメラワークや実況の熱量から、過熱するブームの凄まじさが伝わってくる。メディアが創り出した「怪物」というストーリーテリングと、実際の球児たちが抱える人間的な葛藤とのギャップは、スポーツ報道のあり方にも大きな影響を与えた。