今年に入り、研究チームは量子コンピューティングを用いた進化シミュレーションを導入した。数億パターンに及ぶ遺伝子の交雑モデルを走らせたところ、特定のタンパク質「OC-17」の形成プロセスに興味深い事実が判明した。
OC-17は卵殻の形成を促進するタンパク質で、ニワトリの卵巣内にしか存在しないとされてきた。そのため、かつては「ニワトリがいなければ卵は作れない」という説が有力視されていた。しかし、今回のシミュレーションは、このタンパク質の祖先型が、ニワトリへと分岐する前の段階で既に別の機能を持って発現していたことを突き止めた。進化の過程で、既存のパーツが新しい役割へと「リサイクル」されたのだ。