『東京リベンジャーズ』が従来の少年漫画と一線を画していたのは、単なる不良たちの抗争劇に「時間跳躍」というSF要素を融合させた点にある。そして、そのドラマの中心軸にマイキーという圧倒的でありながら不完全な存在を置いたことが、作品の成功を決定づけた。
従来の王道作品における「最強の存在」は、主人公の目指すべき壁か、頼れる絶対的味方として描かれることが多かった。しかし和久井健は、マイキーを「救われるべき対象」として配置した。主人公・花垣武道が何度過去に遡っても、マイキーを救おうとするたびに新たな悲劇が生まれる。この終わりなきタイムリープサスペンスの緊張感は、読者を最後まで釘付けにし続けたのだ。