ネット上で頻繁に目にする「副業は20万円までなら申告不要」という言説には、危険な省略が含まれています。いわゆる副業20万円ルールは、本業の給与所得以外の所得(収入から経費を引いた利益)が年間20万円以下であれば「所得税」の確定申告が免除されるという特例に過ぎません。
最大の落とし穴は、住民税には20万円ルールの免除規定が存在しない点です。所得税の申告が不要であっても、市区町村に対して別途「住民税申告」を行わなければ、地方税法上の申告漏れとなります。また、フリマアプリでの転売やWebライティング、動画編集などの副収入で得た金額を「売上」と「所得」で混同し、経費計算を怠って追徴対象となる事例が多発しています。
さらに、パートタイムで働く主婦・主夫層が直面する確定申告パート主婦年収の壁も見逃せません。パート先を2つ掛け持ちしている場合、片方の職場で年末調整を行っても、もう一方のパート収入が20万円を超えていれば確定申告の義務が発生します。扶養の範囲内(103万円や130万円など)で働いているつもりでも、複数給与の合算漏れによって意図せぬ申告義務違反に陥るケースが散見されます。