選手や保護者が最も注意を払わなければならないのが、「どこで出した記録が有効なのか」という点です。どれほど公認陸上競技場で好記録をマークしたとしても、勝手に出場した民間の記録会や一般的な市民大会のタイムは一切認められません。中体連が定めた全中陸上突破指定大会 一覧に含まれる公式大会でのみ、標準記録突破が認定されます。
具体的に突破が認められる主なステージは以下の通りです。
- 全日本中学校通信陸上競技大会(各都道府県大会)
- 各都道府県中学校総合体育大会 陸上競技大会(中学総体都府県大会)
- 中体連および各都道府県陸上競技協会が事前に指定した特定の中学校選抜大会
さらに見落としてはならないのが中学総体陸上 標準記録 有効期間のレギュレーションです。記録突破が有効とされる期間は、おおむね6月上旬から7月下旬までの約2か月間に集中しています。前年の秋シーズンや、春先の4月・5月に出した好記録は対象外となります。つまり、真夏の本番に向けてコンディションを合わせる途上の、わずか2〜3大会の限られたチャンスの中で、ピークパフォーマンスを発揮しなければならない過酷なシステムなのです。
また、短距離種目や走幅跳では「風力」が冷酷な障壁となります。追風が毎秒2.0メートルを超えた場合(+2.1m/s以上)、たとえ標準記録を大幅に上回っても「追風参考記録」となり、全中への切符は手に入りません。風のいたずら一つで全国への夢が断たれるケースは、毎年全国の予選会場で繰り返される悲劇となっています。