神道界の将来を左右する人材育成の現場でも、地殻変動が起きている。神職資格を取得する者の大半は、國學院大學や皇學館大学といった専門の学部・養成機関を卒業する。毎年多くの若者が純粋な信仰心と伝統への敬意を胸に神社界へ飛び込むが、彼らを待ち受けるのは厳しい経済的現実だ。
都市部の大規模神社に勤務できるのは一握りに過ぎず、過疎化と少子高齢化が進む地方では、専任宮司として生計を立てられる神社は激減している。一人の宮司が数十社を兼務する「兼務社」の急増、あるいは後継ぎがおらず無人となる「限界神社」の増加は深刻だ。神社庁が求める分担金の負担に耐えかね、中央組織のあり方に疑問を抱く地方の神職は年々増えている。