笠井氏が診断された「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」は、悪性リンパ腫の中でも進行が早いタイプに分類される。しかも発見時にはすでに病状が全身に及んでおり、ステージ4と診断された。生存率の数値や重い副作用へのプレッシャーが、激しい苦痛とともに彼を襲う。
治療の中心となったのは、強力な抗がん剤治療だった。脱毛、激しい倦怠感、口内炎、免疫低下による感染症のリスク。薬が投与されるたびに襲いかかる強い副作用に対し、笠井氏は時に涙を流しながらも耐え抜いた。病室という限られた空間の中で、彼は自身の体験を客観的に記録し続けた。それは、ジャーナリストとしての本能であり、生きた証を刻む作業でもあった。