この問題を議論する上で避けて通れないのが、弁護士法および法律・弁護士業界における倫理規程である。弁護士法第1条には「基本的人権の擁護と社会正義の実現」が掲げられているが、同時に弁護士はどのような依頼者であっても基本的には差別なく法的助言を提供する職責を持つ。
法曹関係者の見解は多角的に分かれている。依頼者の権利を守るという職務上の義務を果たしたに過ぎず、過去の担当クライアントを理由に政治家としての適格性を否定するのは法治国家の原則に反するという立場がある。その一方で、地域の特殊な業態を知りながら法的支援を提供していたことに対する道義的責任を問う声も根強く存在した。弁護士としての守秘義務と、公職に就く者としての情報公開・説明責任とのバランスは、今なお法曹倫理の重要な事例として参照されている。