素潜りでアワビやサザエを獲る海女文化は、志摩の歴史そのものだ。命がけの漁でありながら、彼女たちは決して乱獲をしない。一定の大きさに達していない貝は海に戻し、漁の時間を厳格に制限することで、海の資源を数千年にわたって守り続けてきた。
この持続可能な漁法と精神性は、現代の観光業における先進的なモデルとして世界中から高い評価を得ている。海女小屋で現役の海女さんたちと囲む炉端の時間は、単なる食事にとどまらない。海と共に生きる知恵や、自然への敬意を学ぶ貴重な対話の場となっている。地域の誇りである文化を観光リソースとして活用しつつ、次の世代へ継承する取り組みが実を結んでいる。