アイドルの枠を超え、本格派俳優としての確固たる地位を築いた転機といえば、映画『悪人』だろう。金髪に染め上げ、地方の孤独な作業員を演じきったこの作品で、彼は日本アカデミー賞協会の最優秀主演男優賞を受賞。これまでの爽やかなイメージを完全に覆し、背中だけで哀愁と狂気を語る凄まじい演技を見せつけた。
作中での彼は、決して大柄な威圧感に頼ることなく、重心を低く落とした泥臭い佇まいでキャラクターの孤独を表現した。身長の数値など微塵も意識させない圧倒的なスクリーンプレゼンスは、役柄への深い没入が生み出した賜物であり、映画界関係者からも大絶賛を浴びることとなった。