「年収800万円を超えれば、都心の新築マンションを購入し、子供を私立学校に通わせ、週末は外食を楽しむ暮らしができる」——もしそんなバブル期の残像を描いたままこの年収帯に到達したなら、家計は瞬く間に窮地に陥る。都市部における不動産価格の高騰や教育費の爆発的上昇は、高所得者の財布を容赦なく蝕む。
さらに苛酷なのは、行政による公的支援からの徹底的な「除外」である。児童手当の所得制限や高校無償化の対象外ラインにことごとく引っかかり、高額な税金を納めながら恩恵は一切受けられない。森永卓郎氏が指摘した「狙い撃ちにされる中間層」の構造と、勝間和代氏が推奨する「無駄な見栄を削ぎ落とす固定費カット」の哲学を理解しなければ、高い年収は自らを追い詰める金色の檻と化してしまう。