振り返れば、映画史におけるトラウマの歴史は長い。『エクソシスト』や『シャイニング』、日本における『リング』など、時代ごとに人々の価値観を揺るがす傑作が誕生してきた。これらは単に怖がらせるだけでなく、当時の社会不安や人間の本質的な孤独を切り取っていたからこそ、人々の記憶に深く刻まれた。
現代の作品群がそれらのクラシックと異なるのは、メッセージ性よりも「生理的・物理的な刺激」に偏重しがちである点だ。物語としての深みを持たず、ただ観客の神経系を痛めつけるだけの作品は、果たして映画と呼べるのか。この議論は、映画ファンやクリエイターの間で今も激しく交わされている。