では、具体的にどのような味だったのか。一口かじれば、口いっぱいに広がるケチャップの甘みと酸味。ここまではまだ許容範囲かもしれない。しかし、悪夢はここからだ。アイスの内部には、ナポリタンの具材を再現した「トマトゼリー」が仕込まれていた。これが凍ることで、まるで冷え固まったナポリタンの具を噛んでいるかのような、奇妙な食感を生み出していたのだ。
さらに、タマネギやピーマンの風味を再現するための香料も容赦なく配合されていた。冷たい氷の中から漂う、炒めた野菜の生々しい香り。それはスイーツとしての境界線を完全に踏み越えていた。「一口でギブアップした」「冷凍庫を開けるたびにナポリタンの匂いがする」といった悲鳴が、当時のネット掲示板や黎明期のSNSを埋め尽くしたのも無理はない。