日本人プロ野球選手がメジャーリーグへ挑戦するルートには、「海外FA権の行使」と「ポスティングシステム(入札制度)」の2通りがあります。両者の違いを正確に理解することは、MLB移籍市場を読み解く上で欠かせません。
海外FA権は、通算9シーズンの出場登録を満たした選手に与えられる完全な自由権利です。選手はMLB全30球団と制限なく直接交渉でき、旧所属のNPB球団に許可を求める必要はありません。ただし、旧所属球団には移籍金や譲渡金が一切入らないという側面があります。
対するポスティングシステムは、海外FA権を持たない選手が球団の承認を得て早期にメジャー移籍を目指す制度です。球団がポスティングを容認した場合、メジャー球団との契約総額に応じた「譲渡金(ポスティングフィー)」がNPB球団へ支払われます。
選手にとっては20代半ばの全盛期に海を渡れるメリットがあり、NPB球団にとっても貴重な戦力を手放す対価として巨額の補強資金を獲得できるため、双方にメリットのある移籍ルートとして定着しています。