ファンが目にする華麗なプレーの裏で、選手たちが最も骨身に沁みて痛感するのが二軍年俸格差と日常生活における待遇の落差です。プロ野球協約において、一軍に登録された選手には一軍最低保障年俸(年間1,600万円)が適用され、日割り計算で加算されます。しかし、支配下登録であっても二軍暮らしが続く選手の最低保障は440万円、育成選手に至っては240万円と、一般的な会社員と同等かそれ以下の水準に据え置かれています。
金銭面だけでなく、二軍選手生活実態の過酷さは移動や宿泊環境に最も顕著に現れます。一軍が新幹線のグリーン車やチャーター便を利用し、都心の高級ホテルで手厚いルームサービスや専属シェフのケータリングを受ける一方、二軍選手は早朝から長距離バスに詰め込まれ、ビジネスホテルや選手寮での質素な食事で胃袋を満たす日々が続きます。
ある球団の合宿所関係者は「夏場のファームはまさに生き残りテスト」と語ります。午前9時前には球場入りして過酷な特守・特打をこなし、昼過ぎから日差しの照りつけるグラウンドで9イニングを戦う。試合が終われば再び室内練習場へ戻り、夜までバットを振り続ける。この肉体的極限状態の中で結果を出し続けなければ、一軍への切符は絶対に手に入りません。