『ポプテピピック』を語る上で絶対に外せないのが、連載元である竹書房に対する容赦ない攻撃描写です。作中では竹書房の社屋が幾度となくミサイルで爆破されたり、重機で物理的に粉砕されたりするだけでなく、「指定暴力団竹書房」という前代未聞のパワーワードまで飛び出しました。
一般的な商業漫画であれば即座にボツになりかねない過激な表現ですが、竹書房側はこの暴挙を巧みな自虐マーケティングへと昇華させました。当時の編集担当者や上層部は、作品の持つアナーキーな熱量を削ぐことなく、むしろ「自社を公然とサンドバッグにさせる」ことで読者の共犯関係を築き上げる道を選択したのです。
実際に社屋の建て替えが行われた際にも、公式自らが「ポプテピピックに破壊されたビル」としてネタにするなど、出版社の懐の深さとノリの良さが、大川ぶくぶ氏の「怒られ上等」な芸風を最大限に輝かせる土壌となりました。