デジタル機器の最適化に関して、ネット上にはびこる根強い誤解が存在します。「初期アプリを限界まで削れば、スマホのストレージが何十ギガも空き、動作速度が倍になる」という言説です。しかし、現代のシステムアーキテクチャから見ると、これは半分以上が誤りです。
現在のAndroidやiOSは「システム領域」と「ユーザーデータ領域」が明確にパーティション分割されています。プリインストールされたシステムアプリ本体(APKファイル等)は、強固に保護されたシステム領域に配置されており、ユーザーが通常使える空き容量とは管轄が異なります。つまり、システム領域内のアプリを無理やり消去したところで、写真や動画を保存するためのユーザー領域が劇的に増えるわけではありません。
本当に端末を高速化・省電力化させている要因は、ストレージの空き容量ではなくバックグラウンド動作停止によるCPU負荷の軽減とRAM(メモリ)の解放です。使わないアプリが定期的に位置情報を取得したり、広告配信サーバーと通信したりする処理を「無効化」で止めることこそが真のパフォーマンス向上をもたらすのであり、無理な物理削除に固執する必要性は極めて薄いのです。