この世界的な生態異変の波は、遠く離れた日本の環境教育や動物園のあり方にも一石を投じている。国内の主要な動物園でも、伝統的な「羽切り(飛翔不能にする処置)」を施して屋外プールで放飼する従来型の展示手法に対し、疑問の声を上げる園館が増え始めた。
2026年現在、東京都内の動物園をはじめとするいくつかの施設では、大型ドーム型バードケージへの移行や、VR・拡張現実技術を組み合わせた「野生の生息地体験型展示」への切り替えが急速に進んでいる。ただ美しい姿を愛でるだけでなく、地球の湿地危機と地続きの存在として彼らをとらえる——日本人の動物観・自然観にも、静かな変革の時が訪れている。