今や日本の教育現場に深く根付いている偏差値だが、その歴史は昭和30年代の教育現場にさかのぼる。
考案したのは、当時中学校の理科教師であった辻新六氏だ。従来のテストでは、試験ごとに問題の難易度が大きく異なり、単に「80点」を取ったからといって本当に学力が高いのか判別できないという課題があった。難問ばかりのテストでの60点は、易しいテストの90点よりも価値が高い場合があるからだ。
辻新六氏はテストの難易度や平均点に左右されず、個人の学力を公平かつ客観的に判定できる尺度の開発に着手。統計学の標準偏差を応用し、日本独特の受験評価システムを構築した。この発明は、過熱する中学受験・高校受験の進路指導に革命をもたらし、その後の教育・学習支援業全体へ広がりを見せることとなった。