なぜパスタは他の穀物よりもGI値が低くなりやすいのか。その秘密は原料となるデュラム・セモリナ小麦の物理的特性にある。
デュラム小麦は極めて硬い胚乳を持ち、粗挽きのセモリナ粉として加工される。この粗い粒子とタンパク質(グルテン)の強力なネットワークが、デンプン粒子を包み込む構造を形成する。この網目がバリヤーとなり、唾液や膵液に含まれる消化酵素のアタックを遅らせるのだ。
ここに冷製パスタや再加熱調理によるレジスタントスターチの生成が加われば、大腸まで届くプレバイオティクスとしての機能も高まる。腸内細菌がこれを短鎖脂肪酸へと代謝することで、全身のインスリン感応性向上にも寄与する仕組みだ。