毎日数十万曲の新しいトラックがストリーミングサービスにアップロードされる時代。リスナーが1つの楽曲に耳を傾けるかどうかを決める時間は、わずか1秒足らずだ。プレイリストを流し読みするユーザーの手を止めるのは、聴覚ではなく視覚である。
かつては巨大なレコードショップの棚で目を惹くデザインが求められたが、現在は「縦型のスマートフォンスクリーン」という極小のアートギャラリーが主戦場だ。彩度の高いコントラスト、中央に配置された強い視線、あえてアンバランスに配置されたタイポグラフィなど、スマートフォンの狭い表示領域でも一瞬で認識できる視覚フックが徹底的に計算されている。