都市化と高齢化が同時に進行する中で、地域コミュニティにおける防犯や見守り活動のあり方も大きく変わりつつある。警察庁や自治体が推進する防犯キャンペーンにおいても、最もコストパフォーマンスが高く確実な防犯対策として「声掛け運動」が再評価されている。
不審者は「顔を見られること」と「声をかけられること」を極度に嫌う傾向がある。通学路や住宅街で住民同士が自然に挨拶を交わす地域では、空き巣や路上犯罪の発生率が統計的に有意に低い。また、一人暮らしの高齢者が増える中、近所での挨拶が安否確認の第一線として機能しており、孤立死を防ぐセーフティネットとしても不可欠な存在となっている。