こうした生命論的アプローチが最も劇的な変化をもたらしたのが、UI/UXデザイン業界だ。Webサイトやアプリの規模が膨大化し、従来の画面単位でのデザインが限界を迎えた際、ブレイクスルーをもたらしたのがデザイナーのブラッド・フロスト氏である。
フロスト氏が提唱した「アトミック・デザイン」は、インターフェースを原子(Atoms)、分子(Molecules)、組織(Organisms)、テンプレート(Templates)、ページ(Pages)という5つの階層に分解して構築する思考法だ。ここで言われる有機体(Organisms)とは、ボタンや入力フォームといった要素が組み合わさり、具体的な機能と文脈を持った複合的なコンポーネントを指す。この階層的なデザインシステムの普及によって、世界中のデジタルプロダクトは驚異的な拡張性と一貫性を手に入れた。