地球を滅亡の危機から救う「ヘイル・メアリー(一か八かの大逆転)」ミッションの真相は、想像を絶する展開をたどる。グレースがタウ・セティ星系で遭遇したのは、地球と同様にアストロファージの脅威に晒されていた異星生命体「ロッキー」だった。全く異なる言語と身体構造を持ちながらも、二人は「科学」という共通言語を通じて心を通わせていく。
物語終盤、地球へ帰還するための燃料とデータを確保したグレースだったが、彼は重大な選択を迫られる。相棒ロッキーの母星が致命的な計算違いによって危機に直面していることを知ったのだ。自分自身の帰路を捨て、友を救うために引き返すグレースの決断。ラストに用意された伏線回収と結末は、単なる地球救済のサクセスストーリーを超え、異なる種族間の普遍的な愛と希望を鮮烈に描き切っている。