多くの人が疑問に思うのが、「家の冷凍庫で作った氷はあっという間に溶けて味が薄まるのに、なぜファミマのロックアイスは最後まで溶け残るのか」という点です。その答えは、凍結にかける時間と不純物の除去プロセスにあります。
家庭用冷蔵庫の製氷皿では、水に含まれる空気や微量なミネラル・塩素(カルキ)を抱え込んだまま、数時間で急速に凍らせます。中心部が白く濁っているのは気泡や不純物が閉じ込められている証拠であり、分子構造に隙間が多いため、熱が加わると脆く簡単に崩れてしまいます。
一方で、製氷工場のロックアイスは、マイナス10度前後のプールで水を常に撹拌(かくはん)しながら、48時間以上かけてじっくりと凍結させます。水が結晶化する際に不純物を外側へ押し出す性質を利用し、純度99.9%以上の超高密度な氷の層だけを削り出しているのです。
気泡が極限まで排除された硬く重い氷は熱伝導率が低く、液体の中に長時間浸していても表面から極めてゆっくりとしか溶けません。この硬さと高密度さこそが、お酒やジュースを薄めず、最後までキンキンに冷えた状態を維持できる最大の理由です。