1990年代半ば、英国の音楽シーンは空前の狂騒の中にあった。いわゆるブリットポップの波が世界を席巻する中、マンチェスター出身のオアシスはその中心に君臨していた。ロックの歴史を塗り替えたモンスターアルバム『(What's the Story) Morning Glory?』に収録された「Don't Look Back in Anger」は、独立系レーベルであるクリエイション・レコーズの運命をも決定づける決定打となった。
当時の音楽シーンは、アメリカを中心とするオルタナティヴ・ロックのグランジ運動が影を落としていた時代だ。ダークで内省的なサウンドが主流を占める中、彼らが鳴らした開放的なメロディとスケールの大きなアンセムは、傷ついた若者たちにとって救いの光そのものだった。