日本の爆笑史を語る上で、「斎藤」という苗字を持つ二人の才能を避けて通ることはできない。吉本興業の養成所(NSC)出身である二人は、まったく異なるスタイルでお笑い界の頂点へと駆け上がった。
一人は、トレンディエンジェルの斎藤司だ。自虐的な薄毛ネタを極限までスタイリッシュに昇華させた革新的な漫才で、2015年のM-1グランプリを制覇。圧倒的なワードセンスとテンポの良い掛け合いで、漫才シーンに強烈な金字塔を打ち立てた。一方、コントの世界で異彩を放ったのがジャングルポケットの斎藤慎二である。熱量あふれる演技力と濃密なキャラクターでキングオブコントの常連となり、テレビのバラエティでも唯一無二のポジションを確立した。
王道の漫才と、演劇的深みを持つコント。それぞれ異なる武器で時代を掴んだ彼らの足跡は、吉本興業の層の厚さと、日本の演芸文化が持つ多様性を象徴している。