結論から明かせば、所属タレントに対してお金が一切かからない芸能事務所は実在します。ただし、それは慈善事業ではなく、明確なビジネスモデルの違いに基づいています。
健全な芸能プロダクションは、スカウトやオーディションで見出した才能に自ら投資し、テレビ局や広告代理店、映画製作委員会などから得られる出演料(ギャランティ)のマージン(手数料)で収益を上げます。そのため、将来性のある有望株に対しては、宣材写真や登録料の費用負担なしで契約を交わし、プロモーション活動を事務所側が全額負担してバックアップします。
一方で、所属者側が「タレント所属契約なのにレッスン料を払わないといけない」という状況に直面した場合、その事務所はマネジメント企業ではなく、スクール事業を主軸としたビジネスを行っている可能性が極めて高いのが実情です。費用が一切かからない環境を手に入れるためには、事務所側が「先行投資してでも育てたい」と判断するだけの資質をオーディションで示すことが前提となります。