順風満帆に見えたキャリアが未曾有の乱気流に突入したのは、俳優・船越英一郎との結婚生活の破綻だった。おしどり夫婦ともてはやされた二人の関係が瓦解した瞬間、彼女が取った行動は既存のメディア秩序を根底から破壊するものだった。
当時の日本の芸能界は、大手芸能事務所とテレビ局の阿吽の呼吸によってスキャンダルの熱量をコントロールしていた。だが彼女はそのルールを嘲笑うかのように、自らカメラを回してYouTubeへと動画を投稿。一切のフィルターを通さない生々しい感情と告発は、瞬く間にワイドショーの枠組み組みを破壊し、列島を異様な熱狂と困惑で包み込んだ。あれは単なる私生活の暴露ではなかった。旧来の巨大メディアが個人によるダイレクトな発信に敗北を喫した、メディア史における象徴的な事件だったのだ。