白山眼鏡店の名を世界に知らしめた象徴的なエピソードとして、1979年にジョン・レノンが来日した際に同店の「メイフェア(Mayfair)」に惚れ込み、愛用していた歴史がある。洋服やカルチャーに敏感な感性を持つ者にとって、白山眼鏡店は単なるメガネショップではなく、時代のアイコンたちが集う精神的なサロンでもあった。
白山春久が手がけてきたプロダクトには、音楽や映画、文学といったカルチャーの匂いが濃密に漂う。深津絵里をはじめとする日本のトップ女優やアーティストたちが、この店の眼鏡を人生の相棒として選ぶのは、モノの背景にある豊かな物語と美意識を肌で感じ取っているからにほかならない。