出版界のフィーバーに即座に反応したのが映像業界だった。1974年、東宝株式会社は『映画『ノストラダムスの大予言』』を製作・公開。丹波哲郎をはじめとする豪華キャストを起用し、最先端の特撮技術を駆使して環境破壊や核戦争による地球滅亡の恐怖をスクリーンに描き出した。
興行収入面では大成功を収めたものの、映画の後半に描かれた放射能汚染や変異体の描写をめぐり、被爆者団体などから強い抗議を受ける事態となった。結果として作品は二次利用が厳しく制限され、長らく VHS や DVD 化が見送られる「封印作品」として伝説化することになる。この出来事は、メディアが恐怖心を煽ることの倫理的責任や、表現の自由と社会的配慮の葛藤を象徴する出来事として、日本の映画史に深く刻まれている。