覚えているだろうか。パリのコートで繰り広げられた、あの息をのむ死闘を。格上相手に一歩も引かず、最後の1秒まで追い詰めたあの熱量。だが、2026年の今、チーム内に当時の余韻に浸る者は一人もいない。
「パリでの戦いは、僕たちのスタートラインに過ぎなかった」——チーム関係者が口を揃えるように、現在の日本代表が醸し出す空気は格段に精悍さを増している。FIBAランキングは着実に上昇し、主要国際大会でのシード権を巡る争いでも、主導権を握る側に回った。国際バスケットボール連盟(FIBA)の解説者が「もはや日本をノーマークでコートに送り出す強豪国は存在しない」と語る通り、相手スカウティングのマークは極限まで厳しくなっている。その圧力を力で跳ね返す強さが、今のチームには備わっているのだ。