本作の大きな魅力のひとつが、映像の色彩美と溶け合う極上の映画サウンドトラックです。ノラ・ジョーンズ自身が本作のために書き下ろした映画主題歌『The Story』は、彼女のブルージーなピアノと切なくも力強い歌声が胸を打つ名バラードであり、アルバム『Not Too Late』のツアーなどでも定番曲として愛され続けています。
サウンドトラックにはノラ自身の楽曲だけでなく、キャット・パワー(Cat Power)やオーティス・レディング、ライ・クーダー、エイモス・リーといった豪華アーティストの名曲が惜しみなく収録されました。ウォン・カーウァイ監督特有のスローモーションを多用した映像美と、アメリカのルーツ・ミュージックが見事に融合し、単なる映画の劇伴を超えた一枚の音楽アルバムとしても歴史的な傑作となっています。