視聴環境が整ったら、次に行うべきは機器の物理的な接続とテレビ側の初期スキャンです。どれほど良質な電波が部屋まで届いていても、接続方法を誤っていると「電波が受信できません」という表示が出続けます。
最重要となるのが分波器接続方法の理解です。壁面から出ているアンテナ端子が1つしかない場合、そこには「地上デジタル電波」と「BS/CS電波」が混合して流れています。これをテレビ背面の「地デジ入力端子」と「BS/110度CS入力端子」の2つに正しく振り分けるために、分波器(セパレーター)と呼ばれる二股のケーブルが不可欠です。よく似た機材に電波を半分に分ける「分配器」がありますが、分配器では正しく信号が届かないトラブルが頻発するため、必ず「分波器」と明記された製品を用意してください。
物理的な配線が完了した後は、BSチューナー内蔵テレビ設定を進めます。現在の薄型テレビのほぼ100%にBSチューナーが内蔵されているため、以下のステップで初期設定を完了させます。
- テレビのリモコンで「設定」または「ホーム」メニューを開く。
- 「放送受信設定」から「BS・CS初期設定」を選択する。
- 「アンテナ電源設定」を確認する(個別パラボラアンテナの場合は「入」、マンション共聴や光回線の場合は「切」にするのが基本ルール)。
- 「チャンネル自動スキャン(再スキャン)」を実行し、放送局が登録されるのを待つ。
さらに高精細な映像を楽しみたい場合は、BS4K8K放送対応確認が欠かせません。4K対応テレビであっても、2018年以前の初期型モデルでは別売りの「外付け4Kチューナー」が必要な場合があります。また、NHKや民放キー局のBS4K放送は従来の右旋円偏波を使用しているため既存設備で映ることが多いですが、左旋円偏波を使用する一部の有料4K・8Kチャンネルをフル受信するには、宅内の配線ケーブルやブースター、分配器が「3224MHz対応(SHマーク付き)」規格を満たしている必要があります。