開店と同時に人が雪崩れ込む農産物直売コーナーの光景は、圧巻の一言に尽きる。ズラリと並ぶのは、地元・大崎市の農家がその日の早朝に収穫したばかりの野菜だ。大崎地区は、国連食糧農業機関(FAO)から「世界農業遺産」に認定された「大崎耕土」を抱える屈指の米所であり、豊かな農産物の宝庫でもある。
ササニシキやひとめぼれといった名産米はもちろん、旬の山菜、天然キノコ、自家製の漬物や岩出山名物の凍み豆腐まで、地域の食文化が凝縮されている。商品にはすべて生産者の名前が明記され、売れ行きはリアルタイムで農家のスマホに通知される仕組みだ。完売すれば農家が即座に商品を補充するシステムが構築されており、棚は常に新鮮な食材で満たされている。
買い手は「最高品質の朝採り」を手に取り、作り手は「正当な対価」を得る。この高循環こそが、圧倒的な坪単価を叩き出す最大の原動力だ。