広すぎず、狭すぎない。この単純な事実が、フィット ケア デポの最大の武器だ。
巨大スーパーの広大な売り場をカートを押して往復する時間は、忙しい現代人にとって時として過剰なコストになる。かといって、コンビニエンスストアでは日常の食卓を賄うには品数が乏しく、価格も割高だ。その隙間にぴったりと収まったのが、カメガヤが展開するデポ業態である。店内を1周するのに要する時間はわずか5分から10分。必要な棚へ直線的にアクセスでき、レジを抜けるまでの動線に一切の無駄がない。
「仕事帰りに寄って、10分で今夜の鍋の具材と洗剤の詰め替えが買える。このサイズ感を知ってしまうと、わざわざ広いスーパーに行く気力がなくなりますね」
港北ニュータウン近郊に住む40代の会社員女性は、カゴいっぱいに商品を詰め込みながらそう語った。日常のルーティンを滞りなく完結させる装置として、店舗設計そのものが消費者の心理を掴んで離さない。