子猫期から成猫期(生後約1歳まで)にかけての自然な目の色の変化は生理現象ですが、成猫になってから瞳の色が変色した場合は、重大な疾患が潜んでいる危険信号です。
特に以下のような変色や症状が見られた場合は、一刻も早い動物病院での眼科検診が必要です。
1. 瞳が白く濁る・青白く霞む(角膜炎、白内障、角膜浮腫)
角膜の傷や炎症、あるいは水晶体の混濁によって瞳全体が濁って見えます。激しい痛みを伴う角膜潰瘍の恐れもあります。
2. 瞳が赤く濁る・濁った茶色になる(ぶどう膜炎、眼内出血)
虹彩や毛様体に炎症が起きる「ぶどう膜炎」は、瞳が赤茶色や濁った黄色に変色します。猫伝染性腹膜炎(FIP)や猫白血病(FeLV)、トキソプラズマ症などの全身感染症が原因となっているケースも少なくありません。
3. 瞳が緑っぽく輝き、瞳孔が開いたまま戻らない(緑内障)
眼圧が異常に上昇する緑内障では、眼球が拡大し、強い痛みを伴いながら視神経を圧迫します。治療が遅れるとわずか数日で失明に至る緊急性の高い病気です。
4. 虹彩に黒褐色の斑点やシミが広がる(虹彩メラノーシス、悪性黒色腫)
加齢による色素沈着(メラノーシス)であることも多いですが、悪性腫瘍である「虹彩メラノーマ」へと進行するリスクがあるため、定期的な経過観察が欠かせません。