かつて同校は高校入学組(高入生)と中学入学組(中入生)が刺激し合う環境を強みとしていたが、完全一貫化への舵切りは結果として学年全体の学習進度と人間関係の深まりに絶大な効果をもたらした。中学3年間の段階で基礎学力を徹底的に固め、高校2年までに実質的な高校全課程を終えるカリキュラムが、以前にも増してスムーズに機能している。
「カリキュラムの先取りそのものが目的ではありません」と校内の教員は語る。生まれた余裕は、単なる受験演習ではなく、自ら課題を発見し解決に向かう「探究の時間」や、課外活動、実験・実習へと大胆に割り振られている。この時間の使い方のグラデーションこそが、近年の卒業生に見られる「思考の深さ」へとつながっているのだ。