京都の碁盤の目は、市内全域に広がっているわけではありません。歴史的にグリッド構造が明確に維持されているのは、かつて秀吉が築いた外郭防壁「御土居(おどい)」の内側、いわゆる洛中(らくちゅう)と呼ばれるエリアが中心です。
現代の地理感覚で示すと、碁盤の目の基本範囲はおおむね以下の幹線道路に囲まれた区域を指します。
【北端】北大路通(あるいは北山通周辺まで)
【南端】十条通(歴史的な九条通の南側)
【東端】東大路通(鴨川を越えた東山山麓の手前)
【西端】西大路通(葛野大路通周辺まで)
この四方の枠組みを一歩外れると、山裾の傾斜に沿った曲がりくねった古道や、近代以降に開発された郊外型の住宅街が広がっています。京都市街地を散策する際は、この「四角いフレーム」の範囲を把握しておくだけで、自分が洛中のどの位置にいるのかを直感的に把握できるようになります。