日常の街中でふんどし姿で歩いた場合、真っ先に問題となるのが刑法174条の公然わいせつ罪および軽犯罪法1条20号(身体露出)です。公然わいせつ罪が成立するには「公然とわいせつな行為をする」必要があり、性器そのものが露出していなくても、社会通念上、人々の性的な羞恥心を著しく刺激し道徳感情を害する態様であれば処罰の対象になり得ます。
また、性器が完全に隠れていても、周囲に著しい不快感を与えるような露出であれば、軽犯罪法の「公衆の目に触れるような場所で、公衆にけん悪の情を催させるように手足、ももその他身体の一部をみだりに露出した者」に該当し、拘留または科料が科されるリスクを否定できません。
では、なぜ祭りや神事では警察に摘発されないのか。その鍵を握るのが刑法35条に規定された「正当行為」です。歴史的・文化的な伝統神事や地域行事における着装は、社会的に正当な業務や慣習として認められており、違法性が阻却されます。つまり、場所・目的・文脈が「伝統儀礼」として社会的に合意されているからこそ、ふんどし姿が公に受け入れられているわけです。