今回のリニューアルで指揮を執った設計陣がこだわったのは、原地形が持つドラマ性の復元だった。過去数十年間で過剰に育ちすぎていた植栽を間引き、風の通り道を再構築。各ホールには視覚的な罠とフェアな脱出ルートが同時に用意され、プレーヤーに一打ごとの決断を迫る。
特に難度を増したのが名物の16番パー4だ。左サイドに広がる自然池と、奥へ向かって傾斜する高速ベントグリーン。ピンをデッドに狙う勇気と、手前に刻む冷静さ。2026年仕様に磨き上げられたグリーンコンディションは、パターの芯をミリ単位で外しただけで無情なスロープへとボールを転がり落とす。しかし、理不尽さはない。失敗しても「もう一度挑みたい」と思わせる知的な色気が、このコースには充満している。