建設現場の地下ピット、トンネル内、夜間工事、倉庫内などにおける暗所作業は、転落・激突・巻き込まれといった重大事故の発生リスクが跳ね上がります。そのため、日本の労働安全衛生法(労働安全衛生規則第604条)では、作業場所に応じた厳格な暗所照度基準を定めています。
事業者が作業員に対して確保すべき法定照度の基準は以下の通りです。
・精密な作業:300ルクス以上(微細な部品加工、検査など)
・普通の作業:150ルクス以上(一般的な組み立て、梱包作業など)
・粗な作業:70ルクス以上(荷物の運搬、粗大資材の仕分けなど)
・通路・出入口:安全に通行できる十分な照度の保持
照度基準の遵守に加え、作業者が着用するヘッドライトや投光器の適切な配置、視認性を高める高視認性安全服(反射ベスト)の着用が義務づけられます。特に密閉された暗所作業では、視界不良だけでなく酸素欠乏症や有毒ガス中毒のリスクも重なるため、作業前の環境測定と監視員の配置を含めた二重三重の安全管理体制が徹底されています。